西宮山口のホタルの話

このページは、山口のホタルの保護活動をされている、山口・船坂校区青少年愛護協議会・会長の本田三延さんからいただいた資料をもとに、編集部が作成したものです。

本田さんの活動については、こちら(ホタルの保護活動22年)をご覧ください。6月10日には、ホタルウオークラリーがあります。

ホタルは、西宮山口の四季を彩る風物詩の一つです。
さくらやまなみバスに乗ってわたしたちのまち、西宮山口においで下さい。


☆上の写真4枚は、科学アルバム「ホタル 光のひみつ」 著者 栗林 慧・あかね書房 から転載させていただきました。

 

「蛍」の語源

火垂(ひたれ)る。火照(ひて)る。星垂(ほした)れる。火太郎(ひたろう)が変化したものではないかと言われている。いろいろな説がある。

沖縄県ではホタルの呼び名がたくさんある。ホタルの種類が多いこともあるが、たくさんの島があるから、同じ種類でも呼び名が違うこともある。

ホタルの種類

  • ホタル科は世界中では約2700種類が見つかっており、日本には約50種類がいる。
  • 暖かい地方に多くの種類が棲息している。
  • ベニボタル科にはホタルと名がつく種類が約85あり、形は大変似ているが全く光らない。
  • 日本には幼虫の時代には光るが成虫になると光らないホタルが約20種類いる。
  • 日本には学術的に珍しいホタルが3種類いる。

光るホタルの種類

  • 全国で多く見られる光るホタルの代表はゲンジボタル・ヘイケボタル・ヒメボタルである。
  • 有馬川、船坂川で見られるホタルはほとんどがゲンジボタルである。
  • 6月末から8月中旬には一部でヘイケボタルが見られる。
  • ゲンジボタルとヘイケボタルは頭の黒い点と帯で見分ける。

雌雄の見分け方

  • オスは腹の2節が光る。
  • メスは腹の1節が光る。
  • メスはオスより体が大きい。1.5倍から2倍大きい。
  • 飛び回っているのはほとんどがオスである。
  • メスは葉先で気にいったオスが来るのを待っている。

 

ホタルはなぜ光る?

  • オスとメスの求愛のため。
  • 鳥などから捕食されないように身を守るため。
  • 発光原理は解明されていてルシフェリン(発光物質)、ルシフェラーゼ(発光酵素)に生物固有のエネルギー貯蔵物質(アデノシン3リン酸 ATP:Adenosine Tri Phoshateと呼ばれる)、マグネシウムイオン、酸素が化学反応を引き起こして発光する。
  • 発光は冷光と呼ばれ熱を発生しない。
  • 以前は1グラムのルシフェラーゼを得るには10万匹のホタルが必要で抽出が困難な酵素であった。
  • キッコーマンは大腸菌にルシフェラーゼ生成遺伝子を組み込み、培養することで量産化に成功し微生物の混入検出薬として「ルシフェールLUプラス」という商品名で販売している。

★NASAでは宇宙ロケットでこれを他の星に送り込み生物の有無を確認しようとする壮大な計画がある。

ホタルは何を食べるのか?

  • 成虫は何も食べない。夜露や川の水しか飲まない。
  • 童謡にある ♪ほーほーホタル来い。あっちの水はにがいぞ。こっちの水は甘いぞ♪ は根も葉もない嘘である。
  • ゲンジボタルの幼虫はカワニナを食べる。
  • カワニナはホタルが幼虫になる頃に体の中で卵を孵化させ小さな稚貝を放出する。最終的に半年をかけて400以上産む。
  • ヘイケボタルの幼虫はタニシやモノアラガイを食べる。
  • 陸生のホタルの幼虫はカタツムリを食べる。

ホタルの棲息条件

  • 幼虫の餌となるカワニナが棲息していること。大中小のカワニナが必要。
  • 水がきれいな川であること。そうかと言って余りにもきれい過ぎてもいけない。人間の生活が及んでいる場所が最適である。
  • 川は常に水深浅く流れていることが必要(酸素が多く含まれている)で淀んでいるのは不適。
  • 川の周辺にホタルが休息できる樹木、竹薮、草等があること。
  • 幼虫が「さなぎ」となれる土(中州)があること。
  • 適度な暗がりがあること。

ホタルの一生

  • 完全変態で卵→幼虫→さなぎ→成虫
  • 成虫のメスは500個から1000個の卵を何回かに分けて水辺のコケ等に産む。5月末~6月末
  • 卵は約25日で孵化し幼虫は水の中に入る。6月末~7月末
  • 幼虫は夜行性でカワニナを餌として食べる。
  • 幼虫は6回脱皮を繰り返し成長し、翌年の4月中頃の雨の日に上陸する。
  • 上陸した幼虫は地表から10cmくらい地中にもぐり、口から粘液を出し身辺の土を固め「土まゆ」をつくり「さなぎ」となる。
  • 「さなぎ」は約40日をかけて成虫になる。


上の3枚の写真は、科学アルバム「ホタル 光のひみつ」 著者 栗林 慧・あかね書房 から転載させていただきました。

ホタルの発光間隔

  • 関東以北は、4秒。関西以西は、2秒(西日本のホタルはせっかちである。)
  • 中部地方の一部では、3秒

ホタルの寿命

  • 自然界では3日から1週間
  • 人工飼育の場合は20日くらい生きるものもある。

ホタルの活動時間帯

  • 1回目 20時ごろ~21時30分ごろ        数は最も多い
  • 2回目  23時30分ごろ~01時ごろ        1回目より少ない
  • 3回目  夜明け前                            有馬川では見られない

うまいホタル観賞のしかた

  • 時期 5月末から6月中旬(冬の寒さの程度により変わる)
  • 天候 晴または曇。風が強い日や月が明るい日は少ない。雨上がりは最良。
  • 気温 やや高めの蒸し暑い日が最良。
  • 時間  20時~21時30分
  • 場所 人工の灯りが届かない暗がりが良い。

ホタルの敵

  • 幼虫は魚や鳥に捕まりそうになると体から白い液体を出して身を守る。
  • 成虫はクモやコウモリの餌食になっている。
  • 人間による乱獲。


☆左上2枚の写真は、「沖縄のホタル」 陸生ホタルの飼育と観察・著者 深石隆司・沖縄出版 から転載させていただきました。

有馬川・船坂川におけるホタルの保護

  • 平成8年(1996年)から山口・船坂校区青少年愛護協議会が始める。
  • 川沿いの樹木やフェンス、橋の欄干を利用したホタル保護ポスター(山口小学校・北六甲台小学校)の掲示。山口中学校のトライやるウィークの受け入れ先となり手伝ってもらっている。
  • 有馬川緑道の水銀灯の消灯を西宮市に要望。地域には回覧板を回し消灯の意義を告知。
  • 川原の除草作業の時期を延期→西宮市、船坂川→兵庫県
  • ホタル発生数の記録と事故及び捕獲防止のための巡回。
  • ホタルウォークラリーの開催。
  • ホタル最盛期の週末に山口発のさくらやまなみバスの臨時便運行。
  • 地域の小学校や公民館でホタル講座を開講しホタルへの理解を深めている。
  • 「ホタルまっぷ」を作成し山口支所や本庁ミニ情報コーナーに置く。
  • さくらFMに定期的にホタル情報を提供する。
  • 地域のホームページ「西宮山口」でホタル情報を発信する。
  • 「有馬川クリーン作戦」で川原及びその周辺のゴミ拾い。
  • 阪神高速道路北神戸線の中野高架橋の建設工事に伴う協議
    ①橋脚掘削に伴う汚濁水の排出による協議
    ②道路照明灯設置による光公害対策の協議
  • 船坂川の河床堆積土の搬出に伴う協議

22年間の活動から見えてきたこと

  • シーズンには大勢の見物人が来るようになった。
  • ホタルの発生数の増減には周期があること。原因はカワニナの増減で、ホタルと同様の周期がある。
  • 有馬川にホタルが多く発生するのは有馬温泉の関係で川の水が塩分を含んでいるからで、カワニナの敵であるヒルが少ないのが原因と考えられる。ヒルは塩分に弱い。
  • 地域住民のホタルに対する理解と自然環境保護への心が芽生えた。

蛍鑑賞のマナー

ホタルを捕まえないで。ホタルの寿命は短いです。自然の中で鑑賞しましょう。

懐中電灯をホタルに向けることや、カメラのフラッシュはやめましょう。

道路に駐車したり、大声を出したりすることはやめましょう。

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