西宮山口の檀尻はすごい
公智神社の秋祭りの主役は、なんと言っても檀尻(だんじり)。西宮山口には、古くから各地域にだんじりがあり、秋祭りには勢ぞろいしてその勇壮な姿を見せてくれます。
下山口・上山口の両地区に各2台(大・小)、名来・中野・金仙寺の各地区に各1台、計7台。
このうち6台は曳檀尻(ひきだんじり)ですが、名来だけが舁檀尻( かきだんじり)で、色が赤黒赤の三重の布団を台の上に乗せ、中央に大太鼓を据え付けており、町域では異色の存在。別名「布団檀尻(ふとんだんじり)」とも呼ばれています。
今年の公智神社秋祭りは、10月9日
大祭当日、各地区のだんじりは、前日に準備しておいた飾りつけを午前中に終え、午後1時ごろから出発します。
淡路地方から習ったと言われるリズムで、大太鼓・小太鼓・鉦(かね)を叩きながらの賑やかな道中。
だんじり運行の総指揮は、通常各自治会の副会長が受け持ち、だんじりの四隅には力持ちの若い衆がついて舵取りをしながら進みます。
午後2時半頃に各だんじりは御旅所(おたびしょ)付近に集まり、ここでの祭事が終わり一息入れると、渡御中の神輿(みこし)は公智神社への帰途につきます。
続いて、各地区のだんじりの宮入りが始まります。その順番は例年決まっていて、公智神社の宮本である下山口地区の大だんじりが一番手で、同地区の小だんじり、上山口地区の大小だんじり、中野、金仙寺とひきだんじりが続き、しんがりは名来地区のかきだんじりです。
若者たちによって鉦や太鼓が一層激しく打ち鳴らされ、囃子(はやし)もにぎやかに宮前通りを境内に向かって進んでいきます。神社前の大鳥居のところまでくると、一旦停止して境内整理の役員の合図を待ちます。そしてゴーサインが出ると、指揮者の指示で一台ずつ宮前坂を掛け声も勇ましく威勢よく駆け上がっていきます。
ひきだんじりが全部境内に入った後、少し間をおいて、最後に名来のかきだんじりが宮前通りを右に左に蛇行しながら進んで行きます。大鳥居の前まで来ると、担ぎ手全員が肩を入れ、指揮者の合図で“駆け足太鼓”のリズムに合わせて宮前坂を一気に駆け上がります。ところが、境内入口で担ぎ手は肩を入れ換え、だんじりは大鳥居まで坂を降りていきます。そして、再び宮前坂を駆け上がっただんじりは境内中央まで進み、担ぎ手によって高々と差し上げられ、地に落とされます。大きな拍手とともに宮入の締めくくりです。
この日、神社周辺は歩行者専用道路になります。神社の前には屋台も出て、子供たちでいっぱいです。
大人も子供も楽しめる公智神社の秋祭り。さくらやまなみバスに乗って、ぜひお出で下さい。