あまり、おおっぴらには言えませんが、山口町は高い建物がほとんどなく、家屋数も少ないため(要するに「田舎」(笑))、かえって星空の観測には最適のロケーションでもあります。
夏の大三角が頭上に輝く季節です。織女星と牽牛(けんぎゅう)星を探してみましょう。実はかつての暦の七月七日(伝統的七夕の日)は、2024年は8月10日にあたります。晴れていれば、お二人のデートの様子が観察できますよ。
また、11日から13日頃を中心に、ペルセウス座流星群が見頃です。12日深夜から13日未明にかけて、特に多くの流星が現れ、今年は月明かりの影響もない好条件で見られそうです。流れ星の出現数などを記録して夏休みの自由研究で発表すると尊敬されるかも知れませんね。
流れ星(「流星」とも言います)とは、宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、高温になってチリが気化する一方で、大気や気化したチリの成分が光を放つ現象です。
彗星はこのようなチリの粒を軌道上に放出していて、チリの粒の集団は、それを放出した彗星の軌道上に密集しています。彗星の軌道と地球の軌道が交差している場合、地球がその位置にさしかかると、チリの粒がまとめて地球の大気に飛び込んできます。地球が彗星の軌道を横切る日時は毎年ほぼ決まっていますので、毎年特定の時期に特定の流星群が出現するわけです。
このとき、地球に飛び込んでくるチリの粒はみな同じ方向からやってきます。それぞれのチリの粒はほぼ平行に地球の大気に飛び込んできますが、それを地上から見ると、その流星群に属している流星は、星空のある一点から放射状に飛び出すように見えます。流星が飛び出す中心となる点を「放射点」と呼び、一般には、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれます。
流星の出現数ですが、流星群の放射点が地平線付近にあるときには、チリが大気にななめから飛び込んでくるためにチリの数は少なく、流星はほとんど出現しません。流星群の活動の活発さが変わらないと仮定すると、放射点の高度が高くなるにしたがって流星の出現数は多くなります。
山口町への往復はさくらやまなみバスが便利です。時刻表はこちら
画像出展及び参考資料:「アストロアーツ」ホームページ、国立天文台(NAOJ)ホームページ