西宮山口の年末年始2024~2025
西宮山口の一年は春には満開の桜を堪能し、夏にはホタルや盆踊りを楽しみ、秋祭りは大勢のひとで賑わいます。そしてまた、新しい年がやってきます。ここでは各地区の年末年始の様子を少しご紹介いたします。
神社では新しい“しめ縄”(漢字で書くと“注連縄”)に取り替えて新年を迎えます。 下山口地区では、自治会の主催で、丸山稲荷神社のしめ縄をつくる伝統行事が、毎年12月中頃に行われています。また、公智神社のしめ縄は、山口の当番地区が神社に奉納します。
実際の作業では、丸山稲荷神社総代の方たちが中心となって、山口中学校生徒の有志もお手伝いをしています。 では、しめ縄がどの様にしてつくられるか簡単にご紹介しましょう。
まずは、材料づくりです
①稲わらの株の部分をカケヤや木槌等で叩いて、「そうぶ(わらの袴や屑)」が外れやすくします。 ※そうぶが付いていると、強く美しいしめ縄ができません。 ②「そうぶ」をそぐる(取り除く)作業をします。 ③「わらかち」 そうぶを取り除いたあとの、わらの株から先っぽまでを、カケヤや木槌で叩いて、わらの筒状や節を潰していきます。 ※「わらかち」をすると、わらが全体が柔らかくなって曲がりやすくなるので、しめ縄を形良く「なう」ことができます。
しめ縄ない(太いしめ縄)
縄を編むことを「なう」名詞で「ない」と言います。 太い大きなしめ縄の場合、簡単な櫓を組んで縦方向に「なって」行き、3人が「ない」役、1~3人がわら材料の渡し役をして、4~6人で作業をします。 ① 三つのわら束の株の部分を細い縄で束ねます。 ② 3人の「ない役」が、よりをかけながら(ねじりながら)、隣の人に送ります。 しめ縄は“左ない”をします。 荷造りなどの縄は“右ない”なので、逆のねじり方です。 ③何回か繰り返すと細くなるので、わらを継ぎ足して、なっていきます。 ④上記の繰り返しで長いしめ縄になります。
細いしめ縄の場合 ※動画でご覧ください(youtube)
一人で両手のひらを使ってないます。 二つの細いわら束をクロス状に手のひらにはさみ、手のひらをよじり、指の付け根付近(両手を合わせた時に密着する部分)で二つのわら束をそれぞれによりをかけながら、なっていきます。 手のひらをよじる方向で、右ない、左ないになるかが決まります。 二つの束のないが終われば、残りの一つの束によりをかけながら捻じれに沿わせてなっていきます。 以上で三っつの束でなった形状になります。
最後は、仕上げです
「ひげ切」作業をします。わら屑がところどころに、ひげ状に飛び出ているので、それをはさみで切り落とします。しめ縄の完成です。
※しめ縄づくりは熟練を要する作業で、先輩の指導がなければできません。 中学生の参加が嬉しく、また頼もしく感じました。
そして真新しいしめ縄を飾り、初詣の皆様をお迎えいたします。
丸山稲荷神社本社
公智神社
大晦日から新年へ・・・上山口
大晦日、恒例の紅白歌合戦が終わり、行く年くる年が始まる頃、上山口の各家では、新年を迎えるためのお参りに出発します。 まずは地元の明徳寺へ。参拝者は鐘撞堂で除夜の鐘をつきます。本堂では檀家世話役さんによる甘酒が振舞われます。 次に山口町の氏神様公智神社へ初詣。ここでは、境内でのかがり火で暖をとります。 最後には上山口の守り神、城の垣内稲荷神社への参拝となります。お社横の田では大きな丸太のかがり火で暖を取り、お神酒をいただきながら新年の抱負を語らいます。
家内安全を祈願し、参拝者には破魔矢が授与されます。
ここでは主に山口町下山口と上山口の社寺を中心に、年末年始の様子を紹介いたしました。山口町ではほかにも数多くの神社やお寺が、皆様をお待ちしております。
ぜひ一度、お越しください。